からめ

からめ

創作BLを公開しています。小説担当むーと漫画担当みーでお送りします。

亀 長蔵

『恩師の声』(ミュライユ×亀、モブ視点)

川越警察署地下にある、川越妖怪警察署の取り調べ室は暗い。蛍光灯がチカチカする狭い部屋に閉じ込めた恩師は、つまらなさそうな顔をして、現れた私を上から下まで見た。 「まだそんな太ってたのか、ちゃんと痩せろよ、可愛いんだから」 警察官になって妻子…

『海のイロ』(危険色男×強気女子)

泉岳寺の裏にある竹林で、その子は生まれた。明け方まで男同士の荒々しい性交が行われていた寝屋に、朝日と共に強いエネルギーが発生した。神々の知らせを受け、すぐに駆け付けた。 我々が現場に着くと、二人の土親は恥ずかしそうに乱れた身を正しながら、宝…

『幸せな馬』(下半身馬の男×総攻め色男)

丸二日、何も口に入れていない。 亀を保護した馬はまだ目を覚まさず、馬の目が無ければ、この屋敷のものは誰一人亀の身を案じなかった。 『俺にも食事を出してくれ、働いてるだろ、馬の世話をしてる』 西洋の細長く高さのある食卓に着席はさせられるが、食べ…

『可哀想な馬』(下半身馬の男×総攻め色男)

 葉月の末。頭上には青と白のクッキリした美しい晴れ模様が広がっていた。風鈴がひっきりなしに高く鋭い警報のような音を上げ騒いでいた。 妖怪世界と人間世界、双方に向けて門を開いている陰間茶屋、江戸は芳町の『亀屋』を、主人兼仕込み屋として切り…

『甘味デート』(総攻め色男の失恋と友情)

久しぶりに鶴の顔でも拝もうかと『怪PR社』第一営業部に足を運んだ。部員に声を掛けると部長室に通される。 すると戸の前に、いつもの顔ぶれが立ち並んだ。 「……ヤのつく手下どもか、ご苦労な事だ」 『怪PR社』営業フロアの、ガラス張りの壁と広い窓は陽光を…